インタビュー

2020年1月28日 NEW

ご利用者の希望を実現して、幸せに過ごしてもらいたい

私の介護の仕事

松門利佳(まつかど・りか)さん 介護職歴3年 ー 株式会社コスモ グループホームこすも ー

アイキャッチ画像:施設の中で女性の利用者がコップで水を飲むそばに立ち笑顔で話しかける松門さんの様子
プロフィール写真:白い壁の部屋でソファに腰かけ、両手を広げて笑顔でインタビューに答える松門さんの様子
松門利佳(まつかど・りか)さん

【プロフィール】
平成27年、他業種から障害者施設に転職し、介護の仕事を始める。平成28年に派遣社員として株式会社コスモのグループホームこすもに入職。3カ月後から正職員として勤務。

【保有資格】
なし

スケジュール】(夜勤の場合)

16時 出社、レクリエーション、体操、トイレ誘導など
17時30分 食事介助
19時 就寝前の介助
22時 3時間休憩(仮眠)、3時間おきに巡視
5時 起床の声掛け、トレイ誘導、着替えなどの介助、 食事準備
6時30分 食事介助
7時 口腔ケア、バイタルチェック
9時 申し送り、退社

職員みんなで分担できるから、介護の仕事は大変ではない

画像:施設の共有スペースの大きなソファータイプの椅子に座っている女性の利用者の椅子を引き介護している松門さんの様子
 

 身体障害者施設で介護の仕事を始めましたが、よりご利用者がのびのびと生活できるような場所で介護をしたいと考え、当施設に入職を決めました。

 私の自宅では、母が祖父の介護をして、とても大変そうでしたが、介護施設での仕事は、職員の仲間とみんなでご利用者に関われる分、想像よりも大変な仕事ではなかったというのが正直な感想でした。

ご利用者の希望を聞きだし実現することにやりがいを感じる

画像:川下りの船に船着き場の近くで2列に並んだ11人の白い雨合羽を着た利用者と一名の立っている船頭さんの一緒に船に乗っている松門さんの様子
 

 グループホームは、認知症の方が入居し生活する介護施設です。1ユニットの定員9人に対して、日中は職員が3人常駐する小規模の施設で、ご利用者は家庭に近い環境でのびのびと過ごしています。

 当施設では基本理念に「介護より快護へ」と掲げています。「ご利用者が精神的なストレスをなくし、四季を楽しみながら自由な時間を過ごされることを目指す」という想いを込めた理念です。当施設には、ご利用者が希望されることを、積極的に実現しようという風土があり、私がしたかった介護はこんな介護だと感じました。

 しかし、急にご利用者に「何かしたいことはありますか」と尋ねても「特にないです」「何でも良いですよ」という答えの方が多いです。普段から、ご利用者の要望を拾い上げようと意識して接していると、ご利用者が特に何をすることもなくゆっくりと過ごされているときに、ぽろっとご希望を言ってもらえることがあることがわかってきました。

画像:施設内の共有スペースにパンを吊るした紐を二人の介護者が引っ張り、その間を2名の利用者のうち1名が吊るされたパンを食べようとしてる様子

 ご利用者のご希望を実現してもっと喜んでいただきたいという想いから、現在は、施設全体で毎月行うイベントを企画する担当をしています。最近は、「パンくい競争をしたい」という要望をもとに運動会を企画したり、「蛍を見に行きたい」というご希望を叶えるため、施設でも初めての夜間の外出に挑戦したりしました。蛍を見たいと言われたご利用者のご家族も招待したところ「介護施設でこんなことをしてもらえるとは思わなかった」と大変喜んでいただき、私も嬉しかったです。

 当施設では最期までここで暮らしたいと希望される方もいて、看取りもしています。私も、最期の瞬間に立ち合ったことがあり、それからはより一層、ご利用者が元気なうちからご希望を実現して幸せに過ごしていただけるように努めたいと考えるようになりました。今は、ご利用者みんなで温泉に行くという目標に向けて、準備を進めているところです。

資格の勉強を通じて知識の幅を広げたい

画像:施設内の共有スペースで男性利用者の方がぽたぽた焼きの大きな袋を持っているそばで手を叩いて喜んでいる松門さんの様子
 

 私は福祉の学校で勉強したこともなく、資格もなかったので、当施設で先輩たちに教わりながら仕事を覚えていきました。最初は不安でしたが、遠慮なく分からないことは分からないと伝えて教わったり、手伝ってほしいときには自分から声をかけることで、仕事を早く覚えることができたと思います。グループホームは小規模なので、どの職員がこの時間にこの仕事をするという担当割がなく、「今別の職員がこれをしているから私はこれをしよう」などと、まわりの職員と息を合わせて動かなければなりません。チームワークを良くするためにも、素直に聞いたり助けを求めることは大切だと思います。

 今年で3年目を迎え、介護福祉士の受験ができるようになるので、これから資格取得に向けて勉強を始めます。以前に認知症の研修を受けた際に、認知症の種類別の薬や対応の仕方などを知り、その後ご利用者への対応にすぐに活かせたことがあります。介護福祉士の勉強を通しても知識を広げることができると思うので、ご利用者にとってより良い介護や、負担の少ない介護を実現していきたいです。

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)とは?

 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、地域密着型サービスのひとつで、認知症の高齢者が共同で生活する住居で入浴、食事などの介護や日常生活上のサポート、機能訓練を行います。少人数(5人~9人)の家庭的な雰囲気の中で生活することで、認知症の症状の進行を遅らせ、できるだけ自立した生活を送ることを目指します。
 
 株式会社コスモでは、「社会の快適生活を目指し考働する」の企業理念のもと、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)の他、サービス付き高齢者向け住宅や、デイサービスの運営、介護用品販売などを行っています。

施設概要

画像:青空を背景に芝生の広場の奥に1階建ての施設全体が映っている様子

株式会社コスモ グループホームこすも

〒833-0052
筑後市高江72
電話:0942-51-1755