施設紹介

2019年3月29日 NEW

スタッフと家族の連携で、デイサービスの可能性を広げる

施設紹介

デイサービス花梨 ー 社会福祉法人豊資会 ー

画像:施設内の共有スペースで机の周りに6名の利用者と前でホワイトボードの隣に立って説明している女性職員の様子
画像:施設内で3名の椅子に座っている利用者とホワイトボードの前で左手に赤い袋を持ち左手を上げている女性職員の様子

【デイサービス(通所介護)とは】
 デイサービスは、在宅で生活する高齢者が通って利用するサービス。日常生活上できないことを支援し、生活機能の維持向上を目指して、機能訓練を実施。社会交流の場を提供することで閉じこもり防止、孤独の解消やストレスの軽減、精神安定を図ります。送迎付きで食事や入浴のサービスを受けることができます。

【理念】
「迅速・正確・気配りをモットーに自分や家族が心から利用したい医療・介護・福祉サービスを提供する」

【施設・事業所の成り立ち】

平成9年3月 医療法人豊資会設立
平成14年7月 社会福祉法人豊資会設立
平成15年4月 ハイマート花梨開設

地道なケアの積み重ねにより、地域から評価されるデイサービスに

画像:中央に歩行訓練用平行棒のあるリハビルルームでリハビり設備を利用している利用者とベットで職員よりマッサージを受けている利用者の様子

 デイサービス花梨は、社会福祉法人豊資会が運営する「ハイマート花梨」内にあります。ハイマート花梨には、他にグループホーム花梨を併設しています。デイサービスの定員は40名で、1日あたりの利用者は平均34名。利用登録者80名の平均介護度は2.4、その内3割が男性です。開設当初は男性の利用者がほとんどいない状況でしたが、制度改正により短時間デイケアが増え、理学療法士を常勤にし、リハビリ機器を充実させたところ、リハビリに関心がある男性利用者の増加につながりました。

 デイサービス花梨では、できるだけ多くの認知症の方や重度者を受け入れられるように、看護師やスタッフを多く配置して中重度者ケア体制加算に対応しています。このようなリハビリやケアの積み重ねにより、「デイサービス花梨に行けば、要介護度が改善される」と地域のケアマネジャーから評価され、利用者の8割が地域のケアマネジャーから紹介された方です。

利用者個人の楽しみや生きがい、役割を持って生活することを念頭にケアを提供

画像:施設の共有スペースで利用者が椅子に座りその隣でしゃがんで話しをしているマスクをした女性職員の様子

 管理者の西村裕行さんは「デイサービスでは、よく集団でレクリエーションをしています。当初は私たちのデイサービスでもそうでした。しかし、スタッフから、表情がさえず楽しめていない利用者がいるとの声があがり、もっとお一人お一人に寄り添った、個別での対応に力を入れる方向性に転換しました」と話します。

 デイサービスからスケジュールを押し付けるのではなく、外出していくために必要な訓練目標を設定し、利用者個人のやりたいことをしてもらうスタイルに変更しています。買い物に行きたいという利用者がいれば、スタッフと2人で買い物に行き、観光に行きたいという利用者がいれば、日帰りの範囲内という条件で対応しています。

画像:施設の共有スペースでマイクを持ってカラオケを楽しむ男性利用者と女性職員の様子

 当初は個別対応をするとデイサービス内が人員不足になると批判的なスタッフもいましたが、個別対応後の利用者のにこやかな表情を見ると、次第にスタッフの意識も変わり、今ではすべてのスタッフが同じベクトルでケアをしているそうです。「やりたいことがある利用者に『今度にしましょうとは言わない』をスタッフの合言葉に、『夢叶え隊』を設置し、希望を叶えるお手伝いをしています」と西村さんは話します。

 また、デイサービス内だけでなく家庭でも利用者に役割を持ってもらうよう促しています。デイサービスで洗濯や食器の片付けができるのであれば、家庭でも同様の役割を担ってもらうように家族に理解を求めることで、家庭での居場所や生きがいづくりにもつなげています。

家族との連携を図ることで様々な視点を利用者のケアにつなげる

画像:施設の共有スペースで利用者の右手を右隣から左で脇をかかえ右手で持ち歩行を介護する女性とその様子を立って見守り女性職員の様子

 同施設は今年1月に初めて、認知症の利用者の家族会を開催しました。家族会では職員が利用者の家庭での様子を聞くことはもちろんですが、家族が介護や認知症に関する理解を深めてもらうことと、家族同士の交流も目的にしました。また、家族に利用者がデイサービスでどのように過ごしているかを知ってもらうため、利用者と同じ昼食を食べた後、介護や認知症に関する講義、そしてデイサービスでの様子を見学するという構成にしました。送迎対応を行うことで多くの家族が参加されたそうです。さらに家庭訪問も行い、利用者がどのような家で生活しているかや、悩みを把握することで、デイサービスのリハビリやケアの計画に生かしたり、家庭でも可能なリハビリの提案につなげています。

将来的には、看取り期まで対応できるデイサービスを目指したい

画像:施設の中で女性の利用者の隣に座り、女性利用者の左手と左手をテーブルの上で合わせているマスク姿の女性職員の様子

 以前、がんが進行し、看取り期となった利用者がいました。その方は少し体調が良くなったとき「またデイサービスに行きたい」と言われ、短時間での利用を再開しました。デイサービスを生きがいにして元気に楽しんでいましたが、家では元気が無いという状態が続いていたそうです。ある日、その利用者から宗像大社の菊花展に行きたいという要望があり、スタッフと菊花展に出かけました。会場では車いすも使わず、元気に自力で歩くほどでした。しかし、ほどなくして亡くなりました。この件があった後、西村さんは「利用者が元気な時から関わっているデイサービスだからこそ、最期の希望に寄り添えるのではないか」と考え、利用者が良い最期を迎えられるようにデイサービスで何ができるのかを考え続けています。

~これから介護職を目指す方へ~

インタビュー画像:施設内の事務室で色々な器具の前の椅子座り、これから介護者を目指す方へコメントされている西村さんの様子
管理者の西村裕行さん

 私が尊敬している三好春樹氏が「介護はいろいろと曖昧なところがよい」と話していました。私も介護の仕事は、工場などと違い毎日違うことが起き、毎日違うことをする正解がない仕事だと思っています。自分の感性を生かし、利用者のためにいろいろな工夫をすることが正解となるのが介護の仕事なのです。(西村管理者)

事業所概要

画像:青空を背景に手前の駐車スペース1台車が止まっている一部3階建ての大きな施設に日が差し込んでいる様子

社会福祉法人豊資会 デイサービス花梨

〒811-3111
古賀市花見南2-14-15
電話:092-940-7200