インタビュー

2019年3月29日 NEW

人を大切にするこの施設で、生涯現役で介護の仕事を続けたい

私の介護の仕事

水城仁美(みずき・ひとみ)さん 介護職歴26年 ー 医療法人泯江堂三野原病院 介護老人保健施設ささぐり泯江苑 ー

アイキャッチ画像:施設内の6名程度のスタッフが囲んだ真ん中に机の上に広げたノートの上に両手をおき、正面を見ている水城さんの様子
プロフィール写真:施設内の壁にテレビがかけてある部屋でテーブルの上で軽く手を組んでインタビューに答える脇田さんの様子
 水城仁美(みずき・ひとみ)さん

【プロフィール】
高校を卒業後2年間特別養護老人ホームに勤務し、妊娠を機に退職。平成7年に介護現場に復帰し、平成9年にささぐり泯江苑に入職。平成20年から介護長を務めている。

【保有資格】
介護福祉士、ケアマネジャー(介護支援専門員)


スケジュール

8時30分 出社、申し送り、その日のリーダーと打ち合わせ
9時 入浴介助、排せつ介助、レクリエーションなど
12時 食事の準備、食事介助
14時 入浴介助、排せつ介助、レクリエーションなど
17時 記録業務、事務作業、退社
【その他】委員会・会議に参加
  1. 法人運営会議(月2回)
  2. 役職者会議(月2回)
  3. 師長主任会議(月1回)
  4. 入所判定会議、人事考課(2回/年)
  5. 各委員会など
  6. 認定調査同席
  7. 家族カンファレンス参加

介護の楽しさが忘れられず、介護の仕事を再開

画像:壁に利用者の習字が掲載されている施設内の共有スペースをモップで清掃する二人の女性スタッフの様子
 

 高校を卒業するときに、先生に勧められるまま特別養護老人ホームに就職しました。元々人と関わるのが好きだったことと、好奇心旺盛な性格で何でもチャレンジし、とても楽しく仕事をしていました。

 妊娠をきっかけに退職し、その後他の仕事も経験しましたが、あるときスーパーで介護施設の職員とご利用者が一緒に買い物をしている姿を見て、やはり介護の仕事をもう一度したいとの思いを強くし、平成7年に介護の仕事を再開。その後平成9年からささぐり泯江苑で介護職員として働いています。
 ささぐり泯江苑は多職種が同じ土俵に立ち働ける職場で、様々な課題をチームで乗り越えて来ました。そのチームの一員として働くことに誇りを持っています。

 また、介護の仕事で最もやりがいを感じるのは、ご利用者の想いを察することができたと感じる時です。当施設で働き始めた頃、入浴を強く拒否される女性がいらっしゃいました。その方は認知症もあり、最初は拒否される理由がわかりませんでしたが、一緒に過ごすうちに、入浴ではなく、身体にある火傷の跡を見られることを拒否しているのだということがわかりました。そこで私も一緒に浴場に入り盲腸の手術跡をお見せして、気持ちはよく分かりますということを伝えると、入浴の拒否も徐々になくなりました。 はっきりと要望を口にできないご利用者にも、本人や家族としっかりとコミュニケーションをとり、その方が大切にしてきたことを理解することが大事だと、再認識しました。

ご利用者の在宅復帰のため、家族のケアにも力を入れる

画像:施設内の緑色の床の共有スペースをモップで清掃する二人の女性スタッフの様子
 

 当施設は、介護老人保健施設の中でも超強化型を取得しており在宅復帰に力を入れています。とにかく「歩く」ことが在宅復帰の重要なポイントと考え、歩行器を利用して積極的に歩いてもらっています。認知症専門棟でも、一般棟と同様に廊下は回廊式で、1周は80メートルあり、リハビリはもちろんトイレ誘導時など、様々な機会をつくり歩いてもらっています。

 ご利用者がスムーズに自宅に帰るためには、ご家族の不安や負担を減らすこともとても重要です。なかでも、排泄と睡眠に関しては入所中からご家族の睡眠時間に合わせてオムツ交換の時間を変更したり、オムツの種類を検討したりと、自宅でもできる排せつケアや口腔ケアの方法をご家族にお伝えすることも仕事のひとつです。出来る方法をご家族と一緒に考え出すようにしています。

人を大切にする、自分に合った施設をみつけて、介護の仕事を続けてほしい

画像:施設内のテーブルにスタッフ5名程度が囲み、その中心でノートを開き、その右でメモを取っているスタッフの様子
 

 介護の仕事で大切なのは「気付き、考え、行動に移す」ことです。上司からも「体を動かすだけが介護じゃない、頭と心をつかいなさい」と口をすっぱくして言われ続けてきました。

 介護の仕事には学歴も関係なく、現在は介護長という立場にまでなることができました。それは、私がご利用者を想って気付き、行動したことに、上司が気付き、評価していただいたからだと思います。厳しいことを言われることもありますが、ご利用者と同様に職員をとても大切にしてもらえる施設です。

 私達介護職員は、自分に合う施設を選んで介護の仕事を続けることができます。これから介護の仕事に就く方には、人を大切にする職場を選び、人として成長できる環境に身をおいて、介護の仕事を続けてほしいと思います。私は幸いそのような施設に出会えましたので、このまま体が動かなくなるまで、生涯現役で介護の仕事を追求し続けたいと思います。ご利用者やご家族、そして職員との信頼関係を日々築きながら、成長していきたいと思っています。

介護老人保健施設とは?

 介護を必要とする高齢者の自立を支援し、在宅復帰を目指すための施設です。「自宅に戻って生活したい」というご入居者本人や家族の思いを尊重し、ご入居者ができるだけ自立した日常生活を送れるよう、リハビリテーションや必要な医療、介護を提供します。

 医療法人泯江堂三野原病院は三野原病院を中心に、介護老人保健施設ささぐり泯江苑でショートステイ、通所リハビリテーションを行うほか、在宅支援センター、介護支援事業所、グループホームや介護付有料老人ホームを運営しています。ささぐり泯江苑には認知症専門棟と一般棟があり、ご入居者の在宅復帰に向け取り組んでいます。

施設概要

画像:青空を背景とし、手前に一旦停止のラインがありその奥に十数台の車が停車しその先に3階建ての施設が映っているの様子

医療法人泯江堂三野原病院 介護老人保健施設ささぐり泯江苑

〒811-2402
糟屋郡篠栗町金出3553-2
電話:092-947-0350