インタビュー

2018年3月30日 NEW

1日中笑ってできる仕事は、介護の仕事以外にありません

私の介護の仕事

林幸恵(はやし・ゆきえ)さん 介護職歴 22年 ー 医療法人社団正信会 介護老人保健施設「ニューライフ須恵」 ー


林幸恵(はやし・ゆきえ)さん

 

【プロフィール】
福祉系の短期大学を卒業後、介護老人保健施設「ニューライフ須恵」に入職。以降、子育てと両立しながら、22年間勤務し、現在は、介護主任として介護職員全体を統括している。

【保有資格】
介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉士

【スケジュール(日勤)】

8時30分 出社・申し送り、水分補給、離床・排せつ介助、入浴介助
10時30分 体操、クラブ活動
11時 昼食準備
11時45分 昼食、口腔ケア、臥床・排せつ介助
14時 レクリエーション・おやつ、入浴介助、離床介助
15時 リハビリ介助
16時 排せつ介助、手作業
17時 退社

高校生の時に福祉の仕事に魅了され、進路を変更


 

 私が介護の仕事をしようと思ったのは、高校3年生のときです。夏休みに友人の紹介で、障害者施設へボランティアに行きました。高校生のボランティアなので、難しいことはできず、簡単なゲームやレクリエーションをしただけなのですが、利用者本人や家族の方から、「ありがとう」と笑顔を向けられ、「何も知らない高校生が手伝いできているだけなのに、こんなに感謝される仕事って素晴らしい」と思いました。

 それまでは、普通に大学に行き一般企業に就職しようと考えていましたが、この体験をきっかけに進路を変更し、福祉系の短期大学に入学。短大卒業後は、すぐに現在勤務している「ニューライフ須恵」に就職しました。入職直後は、社会福祉主事の資格しか持っていませんでしたが、実務経験を3年積んだのち、すぐに介護福祉士を取得。5年後には介護支援専門員、7年後には社会福祉士の資格も取り、介護の仕事に必要な知識や技術習得に努めました。

介護は、達成感や喜びをチームで共有できる仕事です


 

 介護の仕事に就いている人は、「感謝された時にやりがいを感じます」と話しますが、私も同じです。様々な仕事がある中、心から「ありがとう」と言ってもらえる仕事は他にはないと思っています。だからこそ、私たち介護職は、仕事なのに「ありがとう」と言ってもらえることに感謝することが大切だと思っています。

 当施設の利用者の平均要介護度は3.7で、比較的重度の方が多いのですが、食事を一人で食べられるようになるなど、自分でできることが増えていくことはとても嬉しいです。その嬉しい出来事をスタッフ間で共有できるように申し送り時の伝達や記録に残して、職員のモチベーションアップにもつなげています。利用者と介護職の1対1の関係ではなく、事務職やリハビリスタッフ、栄養士など利用者に関わる全ての職員がチームとなって、利用者が掲げた目標達成に向かって取組み、達成した時の達成感や喜びは、他の仕事では、なかなか体験できないことだと思います。

仕事や子育てなどの経験をいかして、働きやすい環境づくりを進めています

 せっかく、介護の仕事に就いても、仕事が負担になって辞めてしまうケースがあります。そこで当施設では、働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
 介護の仕事に就く人は、年齢層も幅広く、子育て中や一段落ついた方などライフステージも様々です。誰もが働きやすく、職場になじめるように当施設では、中堅職員が新入職員とペアを組んで業務を覚えるプリセプター制度を導入して、教育・指導にあたっています。介護職の経験の有無にかかわらず、職場に慣れてもらうことが目的で、新入職員は先輩のプリセプターについて仕事をすることで職場に慣れていきます。プリセプターがつく期間は、経験などによって違いますが、慣れるまでは業務内容や働き方など幅広くアドバイスができる体制を整えています。

 また、子育て中でも働きやすいように、時短勤務を導入し、出勤・退社時間を調整できるように制度を整えています。私も出産・子育てを経験しており、子育てと仕事の両立が大変なことを経験しているので、その経験を若い人の働きやすい職場環境づくりに役立てたいと思っています。

 介護の仕事はハードルが高く、一人で対応しなければと考える人が多いと思いますが、利用者にチームとして関わるので、不安になることはありません。また、いきなり介護職員になるのは心配という方でも、シーツ交換や身の回りの清掃などを行う介護助手という仕事から介護の現場を体験することもできます。まずは介護の世界を体験してもらいたいと思います。

介護老人保健施設とは?

 介護を必要とする高齢者の自立を支援し、在宅復帰を目指すための施設です。「自宅に戻って生活したい」という入所者本人や家族の思いを尊重し、入所者ができるだけ自立した日常生活を送れるよう、リハビリテーションや必要な医療、介護を提供します。

 医療法人社団正信会は、水戸病院を中心に介護老人保健施設や住宅型有料老人ホーム、訪問看護事業所などを運営しています。ニューライフ須恵は、「利用者に喜ばれる施設づくりに努めます」「地域で安心して暮らせるよう利用者の自立を支援します」を理念に掲げ、利用者の在宅復帰、家庭での自立に向けた支援を行っています。

事業所概要

医療法人社団正信会 介護老人保健施設「ニューライフ須恵」

〒811-2298
糟屋郡須恵町大字旅石115-483
電話:092-937-1055