グループホームトリニテ松崎は、福岡輝栄会病院を中心とした医療法人輝栄会が運営しています。平成24年に開設した高齢者複合施設トリニテ松崎館の２階部分に、グループホームトリニテ松崎があり、立花と三日月の２ユニットがあります。１つのユニットには、台所や食堂、お風呂などがあり、９人が共同生活をしています。１階には利用者の状態に合わせて、通いや泊まり、訪問などのサービスが受けられる小規模多機能型居宅介護サービス、３階には介護度が軽い方が安否確認や生活支援サービスを受けられるサービス付き高齢者向け住宅を併設し、利用者のニーズに沿ったサービスを提供しています。　

　グループホームでは、認知症の方が共同生活しながら、できるだけ自立した生活ができるよう職員が支援を行います。多くのグループホームでは、認知症ではあるが、歩行や食事、排泄など身体的に日常生活を送ることに問題がない入居者を受け入れることが多いですが、トリニテ松崎では、入居者の半数以上が要介護５や４と、重度の方が多いのが特徴です。母体の病院と連携が密に取れていることと、看護師が常駐しているので、体調変化が激しい要介護度が高い方でも、対応可能です。呼吸の状態や顔色、褥瘡の有無をはじめとした皮膚の状態などを、医療職としての視点から日常的に観察し、早期に異変を見つけるようにしています。
　
　実際に、施設内で看取りを行ったケースや、亡くなる直前まで入居を継続しているケースも多く、今の入居者の中にも施設内での看取りを希望している方がいます。このような重度の方の受け入れ体制が、地域からの信頼につながり、入居希望者も増えています。入居待ちの状態が続いており、このニーズに応えることが課題です。
 

　職員は、20代から60代までと幅広い年齢層が勤務しており、ベトナムからの技能実習生も２人います。職員個人のライフステージにあわせた働き方を推進しており、例えば、「夜勤ができない」や「土曜、日曜のみ夜勤可能」、「夕方は16時までの勤務」などの希望に合わせてシフト調整を行っています。職員が働きやすい職場にすることで定着を目指し、教育とあわせた相乗効果で、介護の質向上を図っています。
 

　グループホームでの仕事は、認知症の方が相手のため、時には厳しい言葉を受けることもあります。しかし、それ以上に入居者やその家族から「ありがとう」という言葉が返ってくる職場で、やりがいにあふれています（清塚さん）


　認知症のためコミュニケーションをとることが難しい人もいるので、反応が少なくても、積極的に話しかけるくらい、おしゃべり好きな人がいるとご入居者に喜んでもらえると思います（横田さん）

医療法人輝栄会　トリニテ松崎館グループホームトリニテ松崎
〒813-0035
福岡市東区松崎2-7-21
TEL：092-663-0500